2026.04.21
大人の成績表
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本日もあけました!
イノベーション後進国ニッポン。その現在地はどの辺りかご存知ですか?
世界経済における日本のプレゼンスを推し量るひとつの指標に、世界のGDPに占める日本の割合があります。
1980年:9.8%
1995年:17.6%
2010年:8.5%
2024年:3.8%
45年前に逆戻りどころか、それ以上に大きく減少しているのです。各国の名目GDP の順位で、2位から3位、4位・・・など日本の後退感として取り上げられますが、それ以上に実際の低減ぶりを見ると愕然とします。
いずれも内閣府の公表数字を引用していますが、2010年までは「2015年12月2日 選択する未来 ‐人口推計から見えてくる未来像‐ (平成27年10月28日発行)」に掲載されている値で、当時は未来の数字をこう記していたのです。
”現在のまま推移した場合には、国際機関の予測によれば、2020年には5.3%、2040年には3.8%、2060年には3.2%まで低下する。こうした「現状のまま推移した場合」の予測を変えていく努力が求められる。”
なんと予測上の2040年の数値に早くも到達してしまったのです! 予測を変えるどころか、予測のさらに下をいってしまっている恐ろしさたるや…。
人口減少しているのだから仕方ないなんて言い訳がどこまで通用するのか、ほかの数字も見てみましょう。
▼イノベーション力の向上に向けて(2025年4月25日内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局)より抜粋・引用
<グローバル・イノベーション・インデックス(GII)>
132の国・地域(2023年)のイノベーション力を、「組織」「人的資本と研究」「インフラ」「市場の洗練度」「事業の洗練度」「知識および技術の産出」「創造的産出」に関するデータを基に評価したもの
・日本のイノベーション力について、GIIを見ると、2007年は4位であったが、2024年は13位と低迷
<IMD世界競争力ランキング>
67の国・地域(2023年)の競争力を、「経済状況」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」に関するデータを基に評価したもの
・日本の競争力について、IMDの世界競争力ランキングを見ると、1996年以前は5位以内であったが、2019年以降は30位台と低迷
特に、IMDが作成する「世界競争力年鑑」の公表がはじまった1989年から92年まで、日本は4年連続で1位の座にあったのですから、その凋落ぶりがいかほどか、お分かりいただけるでしょう。もはや歯止めがかからず、2024年には過去最低の38位、最新の2025年も35位という状況にあります。
失われた30年で欧米諸国との差が大きく開いただけでなく、シンガポール(2位)・香港(3位)・台湾(6位)・中国(16位)・マレーシア(23位)・韓国(27位)・タイ(30位)の後塵を拝するまでに至っています。
さらには、同IMDの「世界デジタル競争力ランキング(2025年版)」においても日本は30位。シンガポール(3位)、香港(4位)、台湾(10位)、中国(12位)、韓国(15位)に大きく水をあけられています。
いかがでしょう? これが、日本の、大人たちの歴然たる”成績”です。これだけ世界における順位を後退させていても、「腐っても鯛」とばかり、依然として「経済大国」意識が抜けずに目を背けてきた結果、とんでもなく競争力を失った危機的状況に陥ってしまっているのです。
こどもたちの成績表を見て厳しく叱責し指導している大人たち諸君。我々自身は落第点に相当する散々な成績ではないですか? こどもたちに偉そうに言える立場でしょうか? これでは、まったく説得力がないですよね。
そしてなにより、これでもなお、学歴だの学力だのと言い続けるつもりですか? その結果が、この体たらくなんですから。
今日は「創造性とイノベーションの世界デー」。
今の学校教育では育まれないものは、コレだと断言しても良いぐらいだと思います。固有名詞を出さずとも、世界的な企業やサービス、経営者と言えばいくつか浮かぶと思いますが、それらが日本の今の学校教育から生まれると思いますか? ほぼ間違いなく、みなさんNOだと思うはずです。
これからのこどもたちにとって大切なのは、従来の「はかり知れる力」ではなく、それぞれに持った「はかり知れない力」を引き出し伸ばせる場ではないでしょうか。
学校の決まりきった科目の成績なんてものには表せない「測定不能な力」をどう育めるか。テストの点数なんかに目くじら立てている暇があったら、もっと真剣に考えるべきは大人たちだと思います。そして、こども以上にまなぶべきなのも。
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!
