2025.11.25
全体
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本日もあけました!
不登校者数というのは「長期欠席者数」の一部を構成しているに過ぎないことをご存知でしょうか。
不登校の数が過去最多を更新し続けていますが、その全体を為す長期欠席者数は506,970人で、不登校の人数に15万人以上も加えた数になります。前年度の493,440人を超え、こちらも過去最多の50万人を突破した状況です。
以下がその内訳になります。
▼小・中学校における長期欠席者数の推移(文部科学省:令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要 より抜粋)
※数字は、左から順に R1 ➤ R2 ➤ R3 ➤ R4 ➤ R5 ➤ R6 (R=令和)
<小・中学校合計>
病気:46,734 ➤ 44,427 ➤ 56,959 ➤ 75,597 ➤ 105,838 ➤ 109,435
経済的理由:30 ➤ 33 ➤ 19 ➤ 36 ➤ 34 ➤ 28
不登校:181,272 ➤ 196,127 ➤ 244,940 ➤ 299,048 ➤ 346,482 ➤ 353,970
新型コロナウイルスの感染回避:*** ➤ 20,905 ➤ 59,316 ➤ 23,660 ➤ *** ➤ ***
その他:24,789 ➤ 26,255 ➤ 52,516 ➤ 62,307 ➤ 41,086 ➤ 43,537
計:252,825 ➤ 287,747 ➤ 413,750 ➤ 460,648 ➤ 493,440 ➤ 506,970
<中学校>
病気:25,779 ➤ 25,888 ➤ 34,652 ➤ 43,642 ➤ 47,933 ➤ 48,321
不登校:127,922 ➤ 132,777 ➤ 163,442 ➤ 193,936 ➤ 216,112 ➤ 216,266
新型コロナウイルスの感染回避:*** ➤ 6,667 ➤ 16,353 ➤ 7,505 ➤ *** ➤ ***
その他:9,016 ➤ 8,649 ➤ 18,416 ➤ 18,869 ➤ 11,140 ➤ 11,697
計:162,736 ➤ 174,001 ➤ 232,875 ➤ 263,972 ➤ 275,202 ➤ 276,305
<小学校>
病気:20,955 ➤ 18,539 ➤ 22,307 ➤ 31,955 ➤ 57,905 ➤ 61,114
不登校:53,350 ➤ 63,350 ➤ 81,498 ➤ 105,112 ➤ 130,370 ➤ 137,704
新型コロナウイルスの感染回避:*** ➤ 14,238 ➤ 42,963 ➤ 16,155 ➤ *** ➤ ***
その他:15,773 ➤ 17,606 ➤ 34,100 ➤ 43,438 ➤ 29,946 ➤ 31,840
計:90,089 ➤ 113,746 ➤ 180,875 ➤ 196,676 ➤ 218,238 ➤ 230,665
太字にしたのは、令和元年度比で倍以上の数値です(新型コロナウイルスの感染回避のみ、令和2年度比)。すべて令和以降の6年間だけを抽出したものですが、小学校の増加ぶりが際立ちます。合計値は令和元年度比2.56倍にもなります。特に「病気」は不登校の高い伸び率2.58倍をも上回る2.91倍です。なぜこんなにも「病気」が増えているのか? これらの側面を踏まえて全体を概観すると、小・中学校合計の数字の伸びを小学生が牽引していることに、ある種の不気味さを覚え、次年度以降も非常に気がかりでなりません。
長期欠席者の多くを占めるのは「不登校」であるものの、「病気」「経済的理由」「その他」というのも軽視できないと感じると同時に、不登校という括り自体に疑問も湧いてきます。今や不登校の理由も様々であり、「病気」や「経済的理由」「その他」とも多分に重なる点もあると思います。であれば、すべて「登校外生」で良いのではないか? どんな理由であろうと、学校に行かない、行っていないという点で、「登校外」であり、”不”登校という未だに後ろ髪を引かれる思いをさせるような言い回しで区分する必要はあるのか? 中には積極的”非”登校だって存在するわけですし。
不登校が約7割を占めているとは言え、ほか3割強もいる長期欠席者数。その全体の数は、小中学生総数の5.5%になります。不登校の数以上に全体としての欠席者数がここまで伸びていること自体注視しないと、一体全体どうなっているのか肝心なことを見落としてしまいそうです。
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!
