2025.09.19
うん?
-60-
本日もあけました!
ここのところ、”ねこと神社”の関係を書き連ねてきましたが、ふと気になったことがあります。
猫神社はよく聞きますが、犬神社はあまり耳にしたことがありません。なぜでしょう?
でも、考えてみると「狛犬」がよくいますよね。あと「狐」の像もよく見かけます。この辺りから探っていく必要がありそうです。
▼明治神宮HPより引用
Q:なぜ、明治神宮には狛犬がないのか?
A:実は御社殿の中の内陣(ないじん)*¹という場所に置いてある。ではなぜ参道に置いていないのか?
<まず最初に狛犬の歴史から>
・狛犬の起源は古代オリエント・インドに遡る。
・狛犬はライオン(獅子)を象った像で、はるばるシルクロードを通って日本まで伝わってきた。
・古代オリエント諸国では聖なるもの、神や王位の守護として百獣の王ライオンを用いる流行があり、そのいちばんいい例がエジプトピラミッドのスフィンクス。
・一方では西欧に流れていき、ヨーロッパ諸国の王位の象徴である獅子像になった。西欧の王室のマークや建物の飾りを見ると、ライオンのデザイン化されたものが多いのも、狛犬の遠縁。
・獅子像が中国から日本に伝わった当初、日本人はその異様な形の生き物を犬と勘違いし、また朝鮮から伝来したことから「高麗(こま)犬(いぬ)」と呼ばれるように。
・ちなみに本物の生きたライオンが初めて日本に渡来したのは慶応2年(1866)正月のこと。
・狛犬は伝来当初、宮中の清涼殿(せいりょうでん)*²の中で鎮子(ちんす)*³または魔除けの意味で置かれたが、平安時代から鎖倉時代になると神社や寺院の建物の中にも置かれるようになった。
・参道に狛犬が置かれるようになったのは意外にも江戸時代からで、古い歴史のある神社、たとえば伊勢神宮などは狛犬の入ってくる前からの古い形をそのまま伝えているお宮のため、狛犬が見られない。
<では明治神宮はなぜ外に置いていないのか>
・明治神宮の社殿建築は流造(ながれづくり)*⁴の様式。平安時代に発展した神社建築で最もポピュラーな形で全国にある。
・この社殿様式と全体の景観を考慮して参道またはご社殿前には狛犬はふさわしくないと判断され、平安時代のように社殿の中にあるのだろう。(はっきりと記された書物がなく、想像での回答)
*¹ 内陣(ないじん):神社の本殿の中で最も奥にあり、神体あるいは御霊代(みたましろ)を奉安する場所。
*² 清涼殿(せいりょうでん):平安京内裏(だいり)殿舎の一。天皇の常の居所で儀式・公事を行った。
*³ 鎮子(ちんす):室内の敷物・帷帳(いちょう)などがあおられぬためまたはふき散らされぬために、おさえるおもし。
*⁴ 流造(ながれづくり):平安前期より起こった神社建築の一。神明造の屋根に反りを付し、その前流れを長くしたもの。京都の下鴨神社が典型。
なんとっ!!
「狛」は「高麗」からきていることは聞いたことがありましたが、「犬」は「獅子」って、「ネコ科」やないか~い! 結局は、ねこが全部持っていくわけね。
さらに畳みかけるような衝撃の真実が・・・。
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ちなみに神社に置いてある狛犬は神前に向かって右側で口を開けてるのを「獅子(しし)」(阿・あ・攻)と呼び、左側の一角で口を結んでるのを「狛犬(こまいぬ)」(吽・うん・護)と区別していますので覚えておきましょう。
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阿吽の呼吸で知られる「あ・うん」の対は知っていましたが、まさかの「あ=獅子」で「うん=狛犬」とは…、うん?でも「狛犬」自体、「高麗犬」として勘違いされた「高麗」でも「犬」でもない「獅子」やないかーい!
「覚えておきましょう」って、どう区別して覚えればいいのか、もう完全に頭がこんがらがってきました。
「犬神社」があまりないという真実に迫る前に、ネコ科に立ちはだかれてしまいましたので、続きはまた週明けに。笑
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!