2025.09.05
どんなモン①
-51-
本日もあけました!
昨日、”猫型”ロボット「ドラえもん」にまつわる数字の真相に迫りましたが、あくまで漫画・アニメの世界の設定であり、時には後付けのようなこともあるでしょうから、なにも目くじら立てて、その正確性や整合性の穴を突きたかったわけではありません。ただ、ひとつの身近なわかりやすい例として、メモリアルデーのタイミングと相まって取り上げさせてもらってしまってごめんなさい…。実のところ、本当に言いたかったことの序章だったのです。
前々からいつか示したいと考えていた別のデータがありました。別のデータと言いながら、同じ「学校保健統計調査」の数字です。それは数か月前に、自身の中でふと浮かんだ、ある仮説に基づくものです。
個人的な肌感覚として
・現代のこどもの「外見」はとても進化している。
・アスリートなど顕著で、一昔前は海外の選手に比べて体格が一回り、下手すると二回りも見劣りしていた。
・それが、近頃では外国人にも引けを取らないほど大きくなり、フィジカルの差は埋まりつつある。
・もちろん、海外の方との結婚も増え、生まれながらに遺伝子的に恵まれた体型の選手も増えているが。
・背景のひとつには、間違いなくトレーニングの科学的進歩や技術的進化もあるだろう。
・一方、街中で見かける学生など一般的な若者も身長が高く、細身でスタイルが良い人が増えた印象。
・でも、彼らは突然変異のように急に大きくなったのではなく、徐々に見えない変化でここまでに成ったはず。
・アスリートか否かにかかわらず、全般に当てはまる要因として、食生活の向上はかなり大きいと見込まれる。
・たとえば、戦前、戦中、戦後の厳しい食料事情の時に比べ、はるかに栄養摂取の面で豊かになった点は、大きな因子であるのは、火を見るよりも明らか。(給食も比べものにならない!)
であるならば、それを具体的な数字として体格の変化をデータで並べて比較すれば、一目瞭然のはずだと思い、調べてみたのでした。
比較したのは、戦後の義務教育がはじまった頃と今の、小学3年生から中学3年生までの身長と体重です。
ただし、データ上、1947年が残っていなかったため、1948年の数字を当てています。
<全国:平均身長 ㎝/平均体重 ㎏>
▼昭和23年(1948年)
小学校:男
(8歳) 121.9/24.0
(9歳) 126.1/26.0
(10歳)130.4/28.2
(11歳)135.0/31.4
▼令和6年(2024年)
小学校:男
(8歳)128.5/27.6
(9歳)134.0/31.2
(10歳)139.7/35.2
(11歳)146.0/39.6
▼昭和23年(1948年)
中学校 :男
(12歳)139.8/34.5
(13歳)146.0/38.9
(14歳)152.7/44.0
▼令和6年(2024年)
中学校:男
(12歳)154.0/45.3
(13歳)161.1/50.5
(14歳)166.1/55.0
▼昭和23年(1948年)
小学校:女
(8歳) 121.1/23.4
(9歳) 125.7/25.6
(10歳)130.8/28.2
(11歳)136.1/32.2
▼令和6年(2024年)
小学校:女
(8歳)127.7/26.9
(9歳)134.1/30.5
(10歳)141.1/35.0
(11歳)147.8/40.1
▼昭和23年(1948年)
中学校:女
(12歳)141.1/35.9
(13歳)145.6/40.1
(14歳)149.1/43.9
▼令和6年(2024年)
中学校:女
(12歳)152.3/44.4
(13歳)155.0/47.5
(14歳)156.4/49.6
という違いです。いかがでしょうか?
実に小学生でも高学年では10㎝ほど、中学生においては15㎝ほどの差もある。これは、まだ成長段階の低身長の時分の差としては相当な開きがあると言って良いでしょう。
数字を並べるだけで歴然とした差が見て取れますが、実際に実物大の人間が並んだ様子を想像してみてください。それはもう、決して同じ国の同い年の人間とは思えない、”別人”に見えること間違いなしです。所謂、何頭身という比率も変わってくるわけですが、加えて顔も小さくなっています(よく顎が小さくなっているなんて聞きますよね)から、全然違う生き物にさえ感じることでしょう。
※出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)
で、なにを言いたいかと言うと、栄養摂取によってこれだけ体格が変わり、別世界の人間のような容姿と言っても過言ではない”進化”を遂げているこどもたちの「外見」は手に取るように把握できますが…。
と数字も多い上に長くなってしまいますので、今日はここまでにしておきます。続きはまた次回に。
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!