2025.08.26
☆特別週間:DAY2
-41-
続・9月1日に向けて。
昨日、「防災の日」に”人的”災害についても含めたい意図と記しました。その点、具体的な数字で概要を掴んでみましょう。
▼以下、厚生労働省HPより抜粋(一部要約・加筆)
<諸外国の自殺の状況>
▾経済協力開発機構資料(2024年6月)より厚生労働省作成
経済協力開発機構(OECD)のデータにより、自殺死亡率の上位20か国をみると、「韓国」が24.1と最も高く、「リトアニア」18.5、「スロベニア」15.7と続き、「日本」15.4は4番目。男女別にみると、「日本」は男性が21.2で10番目、女性が9.8で2番目。
<G7各国の自殺の状況>
▾世界保健機関資料(2024年2月)等より厚生労働省作成
世界保健機関(WHO)のデータによれば、G7各国の自殺死亡率は、「日本」は16.5と7か国の中で最も高かった。「アメリカ」14.6が2番目に高く、その後「フランス」13.0、「ドイツ」11.1、「カナダ」9.2、「イギリス」8.2、「イタリア」6.2。
男女別にみると、男性は「アメリカ」の23.5が最も高く、「日本」22.6は2番目に高かった。女性は「日本」10.8が最も高かった。
G7各国の自殺の状況を若年層の死因順位からみると、第1位が「自殺」となっているのは「10~19歳」では「日本」のみ。「20~29歳」では「日本」及び「ドイツ」。
「自殺」の死亡率でみても、「日本」の「10~19歳」7.0及び「20~29歳」21.3は最も高かった。
平成25(2013)年から令和3(2021)年にかけてのG7の10歳代の自殺死亡率の推移では、日本及びアメリカは平成25(2013)年以降大きく上昇し、イギリスも小幅に上昇している。
<日本の自殺の状況(令和6年)>
▾令和7年3月28日 厚生労働省自殺対策推進室/警察庁生活安全局生活安全企画課
自殺者数は20,320人と、前年から1,517人減少し、統計開始以降2番目に少ない数値となった。男性は前年から1,061人減少、女性は456人減少。男女ともに減少しており、男性は3年ぶり、女性は2年連続の減少となった。
ほとんどの年齢階級で減少したが、19歳以下の女性は51人の増加、9歳以下及び10歳代は横ばい。
職業別にみると、有職者(766人減)及び無職者(666人減)は減少し、学生・生徒等(58人増)は増加。
学生・生徒等のうち小中高生の自殺者数は前年から16人増加の529人であり、統計のある1980(昭和55)年以降で最多。
原因・動機別にみると、学校問題は増加し、それ以外(家庭問題、健康問題、経済・生活問題、勤務問題、交際問題、その他)は減少。
<小中高生別自殺者数(令和6年)>
▾令和7年3月28日 厚生労働省自殺対策推進室/警察庁生活安全局生活安全企画課
合計 529人 ※過去最多
高校生 351人
中学生 163人 ※過去最多
小学生 15人
▾令和6年版 自殺対策白書(概要版)(令和5年度 我が国における自殺の概況及び自殺対策の実施状況)
厚生労働省社会・援護局 総務課 自殺対策推進
小中高生は自殺の原因・動機が「不詳」である割合が高く、学校段階が上がるにつれ、その割合は低下する。「家庭問題」の割合が高いのは、男女ともに小学生。「健康問題」の割合が高いのは、女子高校生。「学校問題」の割合が高いのは、男性では中学生、高校生であり、女性では中学生である。
見事なまでに戦後復興を果たし、先進国・経済大国と言われるほど豊かさを手に入れたはずの日本において、その実、社会全体として大人を筆頭に自殺大国ニッポンという不名誉な数字を刻み続け、なおかつ、今現在、若者の最も多い死因が自殺という、世界的に見ても異常極まりない国です。
日本全体における自殺者数は減少傾向にあるものの、依然として世界のワースト上位にランクインしている状況で、中でもこどもについては増加傾向の「世界ワースト1」に相当するという絶望の淵から、なんとしても抜け出さなければならない。少なくともこの数字を直視すれば、そう思うのは私だけではないはず・・・と信じたいところです。
ご一読いただきまして、ありがとうございました
こどもたちとともに、日本のあけがたをあけたい