2025.07.17
猫の時代
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今日もあけました!
現在、日本国内における飼い猫の数は、飼い犬の数を大きく上回り、ついに小中学生の数をも超えたと言われています。世帯構造や就業構造、住宅面や経済面といった様々な要因による生活様式の変化も大きく影響してのことでしょう。そのような人間の事情によるものではありつつ、逆転劇を遂げた興味深い背景には、日々の散歩やしつけ、餌やりなど、犬よりも猫の方が手間やお金がかからないといった理由も相まっているようで、とても納得感があります。
猫は、自律性が高いから、自立的に適当に生きていける。それがきっと今の時代に合っている。一方、他律性の強い依存的に生きる犬は、ご主人様である人間の都合で”リストラ”の憂き目に遭っているように思えてなりません。従属的であることは、ご主人様が”甲斐性なし”になった瞬間、負担になってしまうという、なんとも悲劇的な話です。
あくまで私見ではありますが、猫のイメージは、これだけ数の上でメジャーになっても「派閥」になる感じがあまりしない。犬は「群」のイメージが違和感なく想起されますが、猫は「個」のイメージが強いせいか、数が多くなったからと言って、最大派閥の集団というよりも、相変わらず個々の存在であり続けるように思えます。
数で幅を利かせる感じがしないのは、バリバリの”優等生”ではないし、なろうともしない性質だから、というのがしっくりくる気がします。まあ、勝手な人間の解釈でしかありませんが、たとえば身近な言い伝えの類の話を挙げると、人間にとって非常に重要な暦の役割を担う「干支」に入っていませんよね。ねずみに一日遅れの嘘の情報を教えられたせいで~なんて説を耳にすることもありますが、猫はそもそもそんなポジション獲得レースに興味さえなかったかもしれないですよね。必死になって、競争させられてゴールの着順で決められるなんて、まっぴらごめんとばかり、意に介していなかったのではないかと思えてしまいます。
猫の不思議な、面白い側面は多岐にわたります。寓話での在り方も、犬とは大きく違う点が多く見受けられる感じです。よく登場する「化け猫」。犬が化けるというのは、ほとんど聞いた記憶がありません。「化け猫」は恐ろしい、あまり良くないイメージが多いですが、それはさておき「化ける」というのが、その高いポテンシャルを感じさせます。笑
人間も、予想だにしなかった成長を遂げた時に「大化けした」と表現されることがあります。標準化した”優秀な”犬には、もはや化ける力はなくなっているけれども、「個」の魅力そのままであり、底知れない力を秘めているように映る猫は、爆発的に”化ける”ことができる余地があるのでしょう。
なんだか完全に話が猫づいてしまいましたが、実際に現代の象徴的な数として表れているように、世の趨勢を見極める上で、猫から目を離せませんので、引き続き”ねこトーク”を繰り広げたいと思います♪
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!