2026.02.26
素
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本日もあけました!
一昨日に続いて、もうひとつ猫の映画の話です。
猫の日特集で観た「世界から猫が消えたなら」です。2016年公開ですから、もう10年も前の作品になりますが、なんとも不思議な新感覚の世界観で人間模様や人と猫の関係が描かれていて、感動を覚えるシーンがいくつもありました。
特に印象的だったのが、母が息子に宛てて遺した手紙を息子が手にして読む中で、生前に海辺で2人言葉を交わした時のことを回想しているシーンでした。
母)-飼い猫(キャベツ)を抱きながら-
私思うんだ。人間が猫を飼ってるんじゃないって。猫が人間のそばにいてくれてるのよ。ねー。
キャベツをお願いね。ね。
息子)-キャベツを受け取りながら-
わかった。
母)あ、違った。キャベツー。この子をお願いね。
これは確かに”猫あるある”な話にも通じる表現です。人間が猫を飼っているようでいて、その実、いつの間にか人間の方が猫にほだされている立場逆転ですね。猫には、ほかの動物とは異なる独特の魅力があるという象徴的な話です。
そして手紙の最後に、息子に向けてこう綴られています。
「あなたの素敵なところ。これだけを忘れずに、生きてください。それさえあれば、あなたも幸せだし、あなたの周りの人もきっと幸せだと思うから。いつまでも、あなたの素敵なところが、そのままでありますように。」
息子の優しい内面を知る母だからこその温かいメッセージですが、これも猫と重ねることができます。
「猫ほど個体差が激しい動物はいない」とも言われるように、人間のこどもだって千差万別。ことさら”多様性”なんて言うまでもなく、一人ひとり似て非なる”それぞれ”です。なのに、親や大人は、いつしか人と違うことに不安を覚え、なるべく”みんな”と同じであるように育てようとする。その間違いに親は「あ、違った。」と気づくべきだと思います。もっと言えば、”猫が人間のそばにいてくれている”のと同じように、”こどもが親の元にいてくれている”ということにも。親が子を育てているのではない。子が親を育ててくれているのだと。
親や大人の望む通りにならない子は、人間の思うようにならない猫と同じ。子を無理やり親好みの色に塗り替えようとするのではなく、素の魅力にちゃんと気づいてあげられれば、むしろ親は子にほだされて、最も良き理解者として最強の応援者になれると思うのです。
素敵なところがそのままで、素のままでいられますように。
ご一読いただきまして、ありがとうございました
それではみなさま、よいあけがたを!
