2025.08.31

☆特別週間:DAY7

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8月末日になりました。

この1週間、9月1日クライシスに向けての発信を重ねてきました。その中で私自身、考えていた仮説や想像を巡らせていたことに対する証左を色々と調べながら、改めて突き合わせ確認もしてきたのですが、その予想をはるかに上回る衝撃の数字がありましたので、それをお伝えしたいと思います。おとなには見えていない、こうしたこどもたちの実態を直視し、きちんと寄り添っていけるよう、社会全体で取り組んでいければと願っています。

▼文部科学省HPより
(児童・生徒における自傷行為の理解と援助)

「リストカットなどの自傷をする生徒に対応した経験はありますか?」と養護教諭271名に聞いた結果
※経験ありの割合
小学校(n=94):67.0%
中学校(n=104):99.0%
高校(n=62):98.4%
合計(n=271):87.8%

驚愕の実態です。中学生に至ってはほぼ100%です。小学生でも7割近いという数字。資料は、文部科学省で2016年に「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議(第3回)配付資料 [資料1]」として掲載されているもので、やや古いデータになるのと調査設計の詳細がわからなかったため、ヒアリング対象者の勤務エリア等の属性詳細も不明(ちょっと見つけきれず…)であり、かつn数が少ないという点は踏まえつつ~、にしてもとてつもない数字ではないでしょうか?
さらに、併せてもうひとつの下記設問および回答です。

「最近1年間に対応した自傷をする生徒の人数」
最近1年間はない:3.8%
5人未満:77.4%
5~10人未満:15.1%
10人以上:3.8%

直近1年で対応がなかったのは、たったの4%足らず。きっと日本全国で日常的に普通に起きていると言えるのではないかというような数字です。”養護教諭が1年間で1人以上対応経験アリの割合が96%にも上るのは想像を絶する状況で、もう本当に言葉もありません。昨年、残念ながら命を落としてしまった生徒児童数が、過去最悪を記録している裏側には、相当数が潜在的に存在していると思うと。。。
不登校生の数も、不登校予備軍と言われるような潜在的存在が数多くいることから、これからもまだまだ増えるとみていた私にとっても、この実態はあまりにも想像とかけ離れた数字で震撼しています。

現在の学習指導要領(平成29・30・31年改訂)で、皮肉にも「生きる力」と掲げられていますが、実は遡ると

平成10年教育課程審議会答申では、自ら学び自ら考える力などの[生きる力]をはぐくむことを目指す教育課程の基準の改善の趣旨を実現する極めて重要な役割を担うものとして「総合的な学習の時間」の創設が提言された

とありますように、文部科学省は1998年当時から、30年近くにわたり、「生きる力」を標榜し続けてきたのです。にもかかわらず・・・と思ってしまいますが、兎にも角にも「命あっての物種」です。

もし9月1日の前日(今日!)などに、こどもが「学校に行きたくない…」と胸の内を明かしてくれたなら、そこは告白してくれたその勇気に心からの感謝と理解を示して、「行かなくて大丈夫」と断言してあげてほしいのです。声にしてくれたことは、とても幸運なことですから。

「逃げるが勝ち」「怪我の功名」「人間万事塞翁が馬」

生きれていればこその人生だから、どんなことがあってもまずは「生きる」を最優先すべきであるのは明白です。学校に行く行かない、学歴云々等、そんなもの命に比べたら、どうということはないはずです。

ご一読いただきまして、ありがとうございました

こどもたちとともに、日本のあけがたをあけたい