2025.08.18

本当にあった「ねこだましい」な話 <其の壱>

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お盆もあけました!

いつもと趣向の違うタイトルですが、このお盆中に実際に遭遇した出来事の話です。夏と言えば「怪談」が盛り上がる季節ですが、決してそのような”怖い話”ではないけれど、なんとも「不思議な体験談」です。
なお、<其の壱>とありますが、ひとまず明日連載予定の<其の弐>までです。

去る8月16日、送り盆のこと。先祖参りに行った先で、どこからか遊びに来ていたねこと出会いました。その後、自分で調べた限り -本やインターネットの情報- では、恐らく「キジ白」という種のねこのようでした。(撫でたら、物凄く良い毛並みでした)
最初、ねこは建物の壁際に隠れるように身を潜めながら、顔を少しだけ覗かせてこちらを伺っていました。目が合った私は、静かに手を振りながら、ゆっくりゆっくりと歩み寄っていきました。ねこは少し警戒している様子で、もしこちらの気が急いて詰め寄ってしまっていたら、きっと逃げ出していたと思いますが、「大丈夫」と思ってもらえたようで踏み止まってくれ、お互いに触れられる距離に近づきました。すると、こちらが手を差し出して撫でるよりも先に、ねこの方がスッと足に纏わりつき、身体を何度も強くこすりつけ、すぐになついてくれたようでした。

私は、これまでねこを飼ったことも日頃触れ合ったこともなく、小学生から大学生にかけて愛犬を一匹飼っていたことからも、断然・完全”犬派”でしたので、正直ねこはあまり好きではありませんでした。(笑)
それが、今はと言えば、自律的なまなびそだちとして”猫魂”の視点を掲げ『ねこだま』と銘打つほど、ねこの存在や生き方に非常に関心を持ち、色々と本も読むようになったぐらい -犬の本は全然読んだことがないのに‐ その魅力に惹かれています。ただ、それでもまだ”猫好き”までには至らず、どこか得体の知れないねこは、犬とは勝手が違うことからもどう接して良いかわからず、今回の出会いの際、私の方が警戒していたかもしれません。にもかかわらず、ねこは私を受け入れてくれ、すぐに目の前で気持ち良さそうにお腹まで見せながらゴロゴロと寝転んで、安心しきっているかのようなリラックスぶりで驚きました。こうなれば、私が撫でても怒ったり引っ掻かれたりはしないだろうと ‐それでもやや恐る恐る‐ 身体や頭、顎の下を徐々に撫でていきました。とっても気持ち良さそうで、いきなり初対面の僅かな時間でこんなに気を許すものかと面喰い、可愛いやら不思議やら、なんとも言えない気分になりました。
今まで経験したことのない珍しい体験だったので、思わず長居してねこと戯れ見つめ合う(ねことじっと目を合わせると良くないとの情報を得ていましたが、ねこの方からじっと見つめられるほどでしたので)嬉しい時間を過ごしましたが、実は遡ること数か月前に、同じ場所で少し似たような、前触れのような出来事があり、そのことがずっと頭に強く残っていたことから、逃した時間を取り戻すかのように過ごしたのでした。
それは、まさにサービス名称を『ねこだま』と決めた直後の時期のこと。今回触れ合ったねことは全然違う種類の茶色と白のねこ(同じく後に調べたところ、長毛の「マンチカン」みたいな種で、遠目に見ても凄く立派な毛並みの印象でした)との出会いがあったのです。初めましての瞬間は、10mほど離れた先にいたねこが、こちらをじっと見つめていたのです。目が合ったものの、ねこに慣れていない自分は、辺りの片づけをしていたこともあり、あまり構うことなく目をそらし、でも気になって再度そちらに目をやると、さっきより近くに忍び寄ってきているではありませんか!?そして、また視線を戻してから、もう一度見やると・・・やっぱり近づいてきてるっ!(ちょっとドキドキ…)そして、片づけが終わり、私の元居た場所へ引き返しつつ振り返ると、追いかけるように接近してきているではないか!(超ドキドキ…)その一連のやり取りは、繰り返すこと4~5回ほどで、完全なる”だるまさんがころんだ”状態。慣れていない自分は、なんで近寄られているのかわからない上に、至近距離になったら引っ掻かれないかという不安や、もしタッチされたら負けではないかという意味不明な焦燥感も湧き、近くにいた娘に「ねこちゃんがいるよ!」と声をかけました。すると案の定、娘がねこを見たとたん「可愛いっ!!」とダッシュしてしまい、ねこはサッと身を翻して初めにいた方へ逃げ帰って姿を消してしまいました。

それ以降、「なぜこの絶妙なタイミングで」「私になにを感じて」近寄ってきてくれたのかが、ずっと気になっていました。そして、あの時、だるまさんがころんだのタッチを恐れることなく、その場に留まっていたらどうなっていたのだろうかという、巻き戻せない時間の逃してしまった体験に考えを巡らせると、後悔の念にも似た想いが頭から片時も離れずにいたのです。
それが今回、別のねこではありましたが、改めて貴重な機会に恵まれ、今度は自ら間合いを詰めてみたことで、とても素敵な体験につながったのでした。

もうひとつ、ねこのスピリチュアルで不思議な話がありますので、明日また紹介いたします。

ご一読いただきまして、ありがとうございました

それではみなさま、よいあけがたを!